スポーツへのアクセスの向上と地域スポーツの振興支援

  • 重要課題

  • G4-EC7

情報技術の発達により、間接的なスポーツ観戦という面では、国内外問わずにリアルタイムで楽しめる環境が整ってきていますが、実際に身体を動かしてスポーツを楽しむには、用具や施設、またチームメイトや指導者なども必要になり、スポーツをしたくともその機会に恵まれないという人もいます。

ミズノでは、スポーツのもつ可能性を最大限に活かし、スポーツを楽しむ機会をより多くの人に提供するためには、年齢や障がいの有無、また、住んでいる地域に左右されない平等な機会の創造が重要と考え、スポーツへのアクセスの向上と地域スポーツの振興支援活動を行っています。また、それらの活動を通じ、スポーツを通じた人と人とのつながりやコミュニケーションの創造にも貢献しています。

ミズノビクトリークリニックの開催

ミズノでは、2007年より現役のトップアスリートや、かつて第一線で活躍したOB/ OGによる実技指導を行う「ミズノビクトリークリニック」を各地で開催し、スポーツの楽しさを伝えるとともに、地域スポーツの振興に向けた活動を行っています。クリニック講師には、五輪・世界選手権などをはじめ国内外の競技会で活躍した20競技 約300名が登録されており、トップアスリートの技術や精神を直接伝授するとともに、参加者間の交流を促進する内容となっています。トップクラスの競技者を講師として行う本プログラムは、地域におけるスポーツの振興だけでなく、アスリートに活躍の場を与え、トップスポーツと地域スポーツの融合に寄与するものとなっています。「ミズノビクトリークリニック」は2015年度に全国で287回 開催しました。2016年度は517回の開催を目標としています。

ヘキサスロン
ヘキサスロン
ヘキサスロン

スポーツ施設の運営

スポーツを楽しむ機会を創造するためには、地域にスポーツができる「場」があるということも重要です。ミズノは、全国で730施設に及ぶスポーツ施設の運営管理や、年齢に合わせたプログラムの提供を通じ、地域に住む方々の交流の場を創造するとともに、地域の一員として、気軽にスポーツに触れ合う機会の創出を支援しています。

復興ヘキサスロン~

2016年2月、茨城県常総市で、2015年9月の関東・東北豪雨で被災した子どもたちを対象とし、運動が苦手な子どもでも楽しくスポーツの基礎を習得できるよう開発されたミズノオリジナルの「ヘキサスロン」を使用したプログラムを実施しました。これは、被災により校庭の一部が使えなくなっている小学校もある中で、子どもたちをスポーツの力で元気づけたいという市教育委員会の依頼により実現したものです。「市復興祈願プロジェクト」の一環として行われた今回の「復興ヘキサスロン」では、被災した地域の小学校8校にミズノの社員が指導者として出向き、子どもたちと楽しく汗を流しました。
ミズノでは、指定施設管理者として管理・運営を委託されたスポーツ施設内だけでなく、スポーツの力で一人でも多くの方の心身の健康に寄与できるよう、行政機関と協力しながら地域におけるスポーツの振興とスポーツを通じた地域の活性化に今後も取り組んでいきます。

ヘキサスロン

ヘキサスロン

ヘキサスロン

社員によるスポーツボランティア

ミズノの社員は競技選手出身者も多く、その多くが野球クラブやサッカーの指導など、地域におけるスポーツ活動にボランティアとして係わっています。自己申告数だけで2015年度は230名がスポーツボランティアを行っており、申告のない短期の活動も含めると相当数の社員が日常的に地域スポーツの振興に携わっています。社員自ら地域でのスポーツ活動に係わることで、何が必要とされているかをいち早くつかみ、よりよい製品・サービスやプログラムへの提供にもつながっています。

ミズノ社員によるスポーツボランティアの例 (「社会貢献活動賞」として、2015年度に登録された活動の中から社内表彰されたもの)

  • 聴覚障害を持つ野球チームの監督を務める。 毎月練習に積極的に参加、選手たちを指導。
  • 地域少年アメリカンフットボールチームで約12年間コーチングスタッフとして中学生を指導。
  • 地域小学生のラグビースクールのコーチとして約12年間活動を支援。 
  • 少林寺拳法指導員及び審判員の活動を18年間継続。(4回程度/週)
  • 日本ソフトボール協会公認第Ⅰ種公式記録員として、関西で開催される全国大会を中心に約7年活動継続中。

ミズノ社員によるスポーツボランティア

早川 恭二さん
(ミズノ株式会社グローバルイクイップメントプロダクト部EPDデザイン課)

自身も聴覚障害者として、聴覚障害を持つ野球チームの監督を務める。 毎月4回、練習に積極的に参加、選手たちを指導。2015年度ミズノ『社会貢献活動』賞受賞。 

(1)活動を始めたきっかけ

聴覚障害者も軟式野球競技人口が年々減少していく時代に、その減少に歯止めをかけるために野球の楽しさ、素晴らしさと魅力を少しでも伝え、そして野球を盛り上げていけたらと思ったのがきっかけです。

(2)活動内容

メンバーは10代後半〜40代の野球好きで、サーフィンや友人の繋がりを通じ、兵庫、京都、大阪から集まったチームです。(特に10代〜20代若手が中心)。大阪を中心に近畿全域で活動しています。「自分たちで考えてやるべき事をする野球。やって楽しかった、そして自分が変われたと思える野球」をモットーに練習、指導をしています。勝つ事が決して全てではなく、選手の可能性に最後まで挑戦できるようにする、また社会で生き抜く為の要素を野球を通じ、身につけてもらうよう指導、育成を行っています。

参加者からは、「僕の知らなかった野球の世界を知る事が出来た。」、「試合で成功する為の知識を身につけた。」、「野球がもっと好きになれた。」、「歴代の先輩が挑み続け、超えられなかった大阪府B級予選大会ベスト16進出ができた。」、「人間的に強くなれた。」、「人生を充実させてくれた。」、「人とのつながりを持てたことで人生幅を広げることができた。」といった声が寄せられています。

(3)活動を通じて感じていること

30代後半~40代の私達がやっていた頃の根性野球では今の若手には通用しない、怒鳴って萎縮させても次に繋がらない、今の時代にあった伝え方と指導方法が必要と感じています。また、野球が上手い下手は関係なく、野球好きの方とふれあう事で人に喜んでいただく事の大切さを学べたと感じています。

(4)ボランティア活動と日常業務のつながり

野球ニーズの嗜好傾向や新しい野球のトレンド情報などを素早く把握ができ、野球用具のデザインにも活用させています。

ヘキサスロン

ヘキサスロン

ヘキサスロン

地域におけるスポーツの振興に向けた自治体等との協働

ミズノ名古屋支社では、2015年7月に愛知県尾張旭市と「健康づくりに関する協定」を、2016年2月に名古屋経営短期大学(愛知県尾張旭市)と「包括的連携協力に関する協定書」を締結し、公民学連携によるスポーツを通じた健康都市づくり、市民健康化プロジェクト進めています。

2015年度は、プロジェクトの第一段階として、ノルディック・ウォークを基点とする中高齢者健康化施策を実施しました。市役所総合推進室および名古屋経営短期大学教授に全日本ノルディック・ウォーク公認指導員を取得いただくことで、より多くの市民の方にノルディック・ウォークを指導できる体制を確立し、尾張旭市のゴルフ場等で市民向けの講習会を多数開催しました。講習会はノルディック・ウォークを習得する場としてだけでなく、市民のコミュニケーションの場とも なっています。

ヘキサスロン

 

 

地域においてスポーツは、心身の健康増進だけでなく、住民間の絆づくりにも役立つものです。公民学それぞれの知見を結集することで、より地域のニーズに即した効果的な活動が可能になると考えます。ミズノでは、地域におけるスポーツの振興に向けて、地方自治体や地域の大学等との連携を今後も進めていきます。

~公民学連携について~

尾張旭市役所 総合推進室
室長 山下 昭彦様

昨年、ミズノ株式会社様からご提案のノルディック・ウォークが契機となり、本市の今後の様々な健康施策の展開を見据えて「健康都市づくりに関する協定」を締結いたしました。今後は、総合スポーツメーカーである貴社の様々なノウハウ等を活用するだけでなく、本市及び貴社協定締結先の名古屋経営短期大学とも連携協力して、「健康都市 尾張旭市」の実現に向け、「公民学」で連携して取り組んでいきたいと考えています。

障がい者スポーツ支援

ミズノでは、福祉機器メーカーである今仙技術研究所と共同で、陸上用義足の開発に取り組んでいます。 既に義足用スパイクと専用フットカバーを完成させ、義足アスリートに使用していただいています。義足用のスパイクは、これまで専用のものが少なく、軽量なものが無かったため健常者用のスパイクの靴底を切り接地面に接着剤で貼付しなければならないことが悩みでした。開発にあたっては、義足アスリートの意見を聞きながらスポーツ品としての競技力と使い心地の双方を向上させるだけでなく、他社製品への汎用性と低価格での販売を実現することで、できるだけ多くの選手が使えるようにすることを目指しました。 今後はさらにカーボン素材の義足本体(板バネ)の開発を進め、より多くのアスリートをサポートできるよう取り組んでいきます。


今後の課題

  • 途上国・新興国におけるスポーツへのアクセスの向上
これまで、ミズノでは、スポーツ振興プログラムの多くを日本国内で開催してきました。 ミズノでは、今後、日本で培ったノウハウを活かし、グローバルでのスポーツの振興にもより積極的に貢献していきます。