2017年3月期 決算を終えて

"Beyond the limits !"
「限界を超えよう」

代表取締役社長 水野明人

私たちミズノグループでは、「より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する」という経営理念の下、「米州を中心としたグローバルビジネスの収益回復」「コスト低減による利益率の改善」「スポーツ品の開発・製造技術を用いた新規ビジネスの構築」を重要な経営課題として取り組んできました。しかしながら、グローバルにおける社会情勢の急速な変化や景気の不安定さ、ここ数年の米ドル建て仕入に対する各国通貨安による仕入コスト上昇等が、業績回復に大きな打撃を与えています。

このような状況のもと、2017年3月期の年間売上高は1887億1千8百万円と前年同期比で3.8%減収となり、経常利益も15億2千9百万円と前年同期比で44.9%減益となりました。

グループ全体の業績を見ますと、国内事業は概ね堅調に推移したものの、北米ランニングシューズ市況が引き続き極めて厳しい状況であったことや、全世界的なゴルフ品市場の縮小、ポンド下落によるイギリス支店での為替差損の発生、中国製造子会社におけるゴルフ製造事業のリストラ費用の計上など、海外事業で厳しい結果となり、グループ業績に大きな影響を与える結果となりました。

地域別セグメントの状況は次のとおりです。
日本 売上高 1285億円(前年同期比1.7%増)
国内では、自治体の指定管理施設の運営や建設工事、体育器具の販売事業で、新規受注が好調に推移いたしました。また野球やサッカー、競泳などの競技スポーツ品販売事業に加え、ランニングシューズなど、より生活に身近な製品を販売するライフスタイル品販売事業も総じて堅調に推移しました。グループ会社のミズノテクニクスによる産業分野への新規ビジネスも順調に推移いたしました。一方で全世界的に市場が縮小しているゴルフ品販売事業は引き続き苦戦をしております。今年度も継続して、ライフスタイル事業の強化を図ると共に、苦戦の続くゴルフ事業についても販売戦略の見直しを図ってまいります。

欧州 売上高 153億円(前年同期比4.5%減)
欧州事業全体において売上は現地通貨ベースでは前年同期比増でしたが、英国ポンド、ユーロなど欧州通貨の大幅な下落により円貨換算では前年同期比減となりました。主力のランニングシューズの販売が引き続き成長を維持し、欧州で高い市場シェアを獲得しているハンドボールやバレーボールなどのインドアスポーツシューズも順調に販売を伸ばしております。世界的に市況が冷え込んでいるゴルフ品においても、新製品のカスタムクラブが好調に推移し、現地通貨ベースでは前年並みの売上を確保いたしました。今年度は、好調のシューズ事業の更なる強化として、テニスシューズやライフスタイルシューズの販売にも傾注してまいります。

米州 売上高 242億円 (前年同期比23.5%減)
米州のスポーツ品市場は、大手小売チェーンの経営破綻など引き続き厳しい市況が続いております。ランニングシューズ市場では、消費者の嗜好がシリアスランニングからカジュアルランニングに移行しつつあることから、高機能ランニングシューズが流通過剰状態となり、当社グループにおいても収益を圧迫いたしました。ゴルフ品や野球品においても、市場の縮小の動きが見られるなか、競合他社との厳しい価格競争が続きました。
また、南米ビジネスにおいても、ブラジル経済の混迷、米ドルに対するレアル安による為替換算により、収益は前年を下回りました。今年度は、グループ業績に最も影響を与えた米州市場の立て直しを図り、まずは適正在庫と収支改善に全力投球してまいります。

アジア・オセアニア 売上高 208億円 (前年同期比6.1%減)
アジア・オセアニアは、グローバルで苦戦しているゴルフ品販売事業が振るわなかったものの、サッカーシューズが韓国や中国で、ランニングシューズが東南アジアで好調を維持し、全体的には堅調に推移した結果、売上は各国通貨に対する円高により減収でしたが、現地通貨ベースでは微増となりました。今年度は東アジア、東南アジア向けの競技スポーツ事業の更なる強化を進め、グループ全体の基幹事業エリアに育てて行く所存でございます。

ゴールデン・スポーツイヤーズに向けた競技スポーツへの関心の高まりや東アジアやオセアニアといった需要拡大が期待できる市場でのビジネスチャンスを的確に捉え、中期的なV字成長と企業価値の向上を目指してまいります。またグローバル市場は更なるIT化が進み、ビジネスモデルも日々進化していく中、売上成長・利益率改善に向けた各種の取り組みをスピードアップし、結果に繋げていきます。グループ各社には「Beyond the limits!」を今年度の事業スローガンとして示し、「限界を超えよう」という挑戦の姿勢で2017年度に臨みます。

経営効率を高め、すべてのステークホルダーの皆様に貢献し、経営理念を実現するために、ミズノグループ社員一同、研鑽してまいりますので、今後ともご協力のほどよろしくお願いいたします。

平成29年(2017年)