自ら生きる力を育む新規スクール事業「MISPO!」の開発
1985年以降、子どもの体力や運動能力が徐々に低下してきています。思い切り体を動かして楽しめる場所が減り、運動やスポーツが苦手、さらには嫌いと感じる子どもが増えてきています。子どもの遊びが屋外での運動遊びから屋内でのデジタル遊具に変化する一方、運動やスポーツが子どもの心身の成長に良い効果をもたらすことが明らかになっています。
そこでミズノでは、スポーツで多くの子どもを育むことを目的に、多種目のスポーツ体験ができるスクールプログラムを開発し、子どもが主体となって楽しめるマルチスポーツスクール「MISPO!(ミスポ)」の運営事業化を実現しました。
開発のポイント
顧客ニーズ
スクールの主役は子どもですが、費用を払うのは保護者です。そこで、まず保護者が習いごとで解決したい真の課題を探るため、約700名に対してアンケート調査やインタビューを実施しました。その結果から、保護者は子どもに対して運動スキルの向上や得意なスポーツを見つけてあげることよりも、子ども自身が自ら考え、人と助け合い、健やかに生きていけるよう成長してほしい、と強く願っていることが見えてきました。
プログラム開発
マルチスポーツスクール「MISPO!」で提供する運動プログラムの開発は、対象年齢の子どもを持つ社員の協力のもと、1回60分の試作運動プログラムを何度も実施して進めました。開発したスポーツプログラムは、ミズノオリジナル開発商品を用いたヘキサスロンプログラムをはじめ、野球、サッカー、バレーボール、バスケットボール、タグラグビー、テニス、バドミントン、卓球、柔道の10種目です。どの種目のプログラムも、以下の3点が特長となっています。
- 幼少期から身に付けたい36の基本動作のうち、15種類の動きが体験できる
- 子どもたちの探究心を刺激するよう、研修を受けた「MISPO!」専任コーチが運営する
- 子どもたちが自分の頭で考えたことを表現する機会、友だちとの助け合いや協力し合う機会を多く設けている


専門家との共創
プログラム開発
「MISPO!」のコンセプト立案やプログラム開発は、国立大学法人山梨大学中村和彦学長の協力がありました。学習指導要領策定や中央教育審議会のメンバーを務める中村先生に、小学校体育の学習指導要領についての勉強会を実施していただきました。小学校体育の役割を理解できたことが、「MISPO!」プログラムの開発に大変役立ちました。
運営
「MISPO!」開始当初は、参加対象の小学校1〜3年生の子どもたちとの接し方、さらには保護者とのコミュニケーション方法など未知な点が数多くありました。そこで、学校現場で運動遊びを展開しているだけではなく、子どもたちと日頃から接している昭島市立光華小学校長の眞砂野裕先生や発達障害児童への接し方、環境づくりに詳しい慶應義塾大学文学部の北洋輔先生にアドバイスをいただきました。
「MISPO!」に参加する子どもたち
2023年4月から「MISPO!」の提供を開始して以来、参加した子どもたちの表情や発言、行動が多くの気づきを提供してくれました。いつも多くの気づきを与えてくれた子どもたちも、「MISPO!」の大切な共創パートナーです。
ミズノが提供するマルチスポーツスクール「MISPO!」は、保護者や子ども、運営スタッフ、そしてミズノが価値を共創することで成長するサービス事業であることを心に留め、今後もサービス提供や運営に取り組んでいきます。
