環境マネジメントシステム

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基本的な考え方

ミズノは、世界的に地球環境問題が注目されはじめた1991年に、業界に先駆けて当社独自の環境保全活動「Crew21プロジェクト」を開始しました。このプロジェクトは「"宇宙船地球号"の乗組員としての役割を担い、資源と環境の保全活動を実施していく」という思いを込めて名付けられました。プロジェクト開始以来、資源の有効活用や温室効果ガスの排出量削減、製品企画における環境に配慮された素材や製造工程の採用などの取り組みを30年以上続けています。

気候変動の影響をますます感じる近年、当社グループは、企業活動において2050年温室効果ガスの排出を実質ゼロとするカーボンニュートラルの実現を2021年に目標として掲げました。カーボンニュートラル実現に向けて、製造工程の革新や再生可能エネルギーの活用などの取り組みをさらに強化していきます。併せてリサイクルの推進、廃棄物の削減や水の効率的な利用など環境に配慮した取り組みを引き続き進めていきます。

環境保全活動の推進体制

ミズノは、グループ全体で環境保全活動を推進するために、執行役員をトップとした環境マネジメントシステムを構築しています。

環境マネジメントシステムの推進体制としては、人事総務担当の執行役員が委員長、製品開発担当の執行役員が副委員長を務める、「CREW21 環境分科会」で、環境方針の策定・改訂、短期・中期・長期環境目標の設定や目標達成のための具体的施策などを討議しています。「CREW21 環境分科会」は定期的に開催され、全社的にコミュニケーションをとりながら、環境保全活動を進めています。

各組織の主な役割は「経営とサステナビリティ」をご参照ください。

環境推進体制

図:環境推進体制

ミズノ地球環境保全活動の歩み

ミズノでは、全ての企業活動が環境に影響を与えていることを自覚し、地球環境の保全に貢献することを目的に、1991年9月に地球環境保全活動「Crew21プロジェクト」を発足させて以来、環境保全活動に取り組んできました。プロジェクトの開始から30年の節目の年である2021年4月には、環境保全活動だけでなく、社会も経済も包含した「MIZUNO CREW 21」をミズノのサステナビリティ活動全体を象徴するロゴとして制定しました。ミズノは、宇宙船地球号の乗組員(CREW)として、これからも持続可能な社会の実現に貢献します。

ミズノ地球環境保全活動の歩み(年表)

ISO14001の認証取得

ミズノは1997年に国内の主力工場であるミズノ養老工場(現ミズノ テクニクス株式会社)がスポーツ業界として初めてISO14001の審査登録をし、その後国内の事業所へと展開。2004年には海外最大の生産拠点である上海ミズノで、2008年には台湾ミズノでも認証を取得しました。また、2015年にはグループに加わったセノー株式会社および株式会社セノテックにおいても認証を取得しました。

ISO14001認証拠点一覧

取得年 取得拠点および適用範囲2022年3月時点
1997年 ミズノ テクニクス株式会社
本社養老工場・波賀工場・山崎ランバード工場・氷上工場
2002年 ミズノ株式会社
大阪本社・東京本社・中部支社・九州支社・淀屋橋店・MIZUNO TOKYO
2004年 上海美津濃有限公司
2008年 台灣美津濃股份有限公司
2015年 セノー株式会社
松戸本社・福岡支店
株式会社セノテック
2020年 オオサカ茶屋町店

※ ISO14001の適用範囲は環境負荷の高い事業所を中心としています。
現在の認証割合は国内90.5%、海外36.9%です。(2023年3月末従業員ベース)

環境監査

ISO14001に基づき、ミズノグループは内部監査と認証機関による審査を年に1回ずつ実施しています。2022年度は認証機関による審査では重大な不適合はありませんでした。また、軽微な不適合については是正を完了しています。

内部監査の指摘(件) 外部審査での指摘(件)
重大な不適合 0 0
軽微な不適合 27 3
改善の機会 0 5

改善の機会とは「より良くするための改善アドバイス」であり、その内容を吟味の上、対応しています。

環境法規制への対応

ミズノは、環境法令を遵守するため、環境マネジメントシステムを有効に活⽤し、事業内容から想定される環境リスクを特定しています。特定されたリスクについては、設備・施設の定期的な保守点検や緊急事態への対応訓練などを実施し、事故の未然防⽌とリスクの最⼩化を図っています。

なお、2022年度は重大な環境法規制違反および重大な事故、ならびに違反による罰金はありませんでした。

予防的アプローチや予防原則への取り組み状況

ミズノは、企画・開発から製造までの各段階において、環境影響の予防に努めるとともに、環境負荷の低減に努めています。

2018年度にミズノの事業分野の一つであるシューズにおいて、代表的なランニングシューズのモデルであるWAVE RIDER21のLCAを用いた分析を実施し、製品ライフサイクルの中で影響の大きいプロセスおよび環境側面を抽出しました。2021年度はプロダクト別に代表的な商品のLCA分析を行い、それぞれの温室効果ガス排出量を試算し、今後の対策に生かしています。

環境教育

ミズノグループは、従業員一人一人の環境意識の向上のため、全従業員に向けての環境教育を実施しています。部門ごとに実施している各部教育では、ミズノの環境保全活動に対する考え方や目標を周知するとともに、毎年のトピックスについて、幅広く学びます。

また、各サイトでは廃棄物管理者や有機溶剤使用者への教育など、業務上必要なスキルや知識の向上を目指した専門教育も実施しています。

環境情報の開示

ミズノは環境情報をWebサイト上で開示しています。環境情報を含むサステナビリティレポートは、日本語、英語の2カ国語で対応しています。Webサイト上に開示している情報は、PDFでダウンロードすることができます。

工場見学

ミズノは、養老工場、セノテックなどの生産拠点で工場見学を行い、モノづくりのノウハウや工場内3Sの状況を見学者に見ていただいています。また、6月5日の世界環境デーを受けて、6月をミズノ環境月間と定め、1997年から国内外の事業所において事業所周辺クリーンアップ活動を実施しています。2022年度は、新型コロナウイルス対策の緩和が徐々に進み、工場見学などの活動を再開しています。2022年9月には、シンガポール企業庁が主催するOverseas Market Workshops (OMWs)のジャパンツアーで、ミズノテクニクス養老工場をご訪問いただき、シンガポール商工会議所や加盟企業から約30名が参加されました。当日は、工場見学と併せて、当社グループの経営理念に基づく企業活動やサステナビリティ活動をご説明しました。

リスクコミュニケーション

ミズノテクニクスは、ステークホルダーとの定期的な対話としてリスクコミュニケーションを実施しています。これは地域の行政と住民に工場内を実際に見学していただいた上で、工場がどのような設備を使って操業し、作られる製品と廃棄物は何か、どのような環境保全活動を行っているのかなどを説明させていただく取り組みで、地域の代表の方に積極的に情報公開をするとともにご意見やご要望を伺い活動に取り入れていくものです。

環境ワークショップ

ミズノのモノづくりや環境保全活動を通して、子どもたちの環境意識を育む目的で環境ワークショップを実施しています。ワークショップでは、スポーツ用品の歴史や、ミズノの工場での取り組みについて紹介し、木製バットの端材と野球グラブの残革を使ったオリジナルのキーホルダー作りを行っています。

なお、2020年度からは、体験型プログラム「ことぷろ」のイベントプログラムとして、ワークショップを展開しています。

ミズノテクニクス養老工場における太陽光パネルの設置

ミズノテクニクス養老工場はミズノの主力事業である野球品、ゴルフ品などの生産を行っています。2023年1月、同工場で最大の棟であるゴルフ製造棟に太陽光パネルを設置しました。年間約40万kwを発電し、製品の製造工程における電力として利用しています。
なお、今回の太陽光パネル設置にあたり、自然災害発生時にも安定的に電力供給を行うため非常用電源設備を新たに設置しています。この非常用設備はミズノテクニクス養老工場のために利用されるだけでなく、非常時には近隣地域への電力供給も可能な仕組みを採用しており、地域社会に貢献することも目指しています。

写真:太陽光パネル