製品における環境影響の緩和

ミズノは、製品・サービスのライフサイクルを通じた環境影響の緩和に取り組んでいます。2010年にミズノ独自の環境配慮型商品認定基準である「ミズノグリーングレード」を構築し、2020年までに全製品を環境配慮型商品にすることを目指してきました。

ミズノが「ミズノグリーングレード」を構築・導入した背景には、環境配慮型商品の開発とともに、ミズノ製品に関わるステークホルダーが一体となって環境配慮を追求する風土の醸成という狙いがありました。

ミズノは、用具やシューズ、ウエアだけでなく、さまざまなスポーツ関連アクセサリーも製造しています。また、その製造には、ミズノの社員だけでなく、素材メーカーや取引先など多くのステークホルダーが関わっています。販売数が多く影響が大きな製品はもちろんのこと、垣根なく全製品について環境への配慮を求め、またその製品の製造に携わるステークホルダーの努力を評価する仕組みを構築することで、各製品におけるイノベーションにつなげ、ミズノ全体としての環境影響の緩和につなげてきました。

今後は、環境だけではなく、社会・経済にも配慮した持続可能な商品・サービスの開発を進めることで、サステナビリティやSDGsへの貢献にチャレンジしていきます。

ミズノグリーングレード売上比率

2020年度全商品の売上に占める環境配慮型商品の割合は93.4%となりました。

今後も継続的に環境や社会に配慮した商品の開発、拡販に取り組んでいきます。

ミズノグリーングレード認定製品売上比率

グラフ:ミズノグリーングレード認定製品売上比率

茶殻をリサイクルした人工芝の充填材の開発

ミズノは、株式会社伊藤園(以下、伊藤園)と共同で、伊藤園独自の「茶殻リサイクルシステム※1」を活用し、人工芝の充填材「Field Chip G(Greentea)」を開発しました。

「Field Chip G」は、ロングパイル人工芝サッカー場1面で全量使用した場合、「お~いお茶」525mlペットボトル約43万本分の茶殻を配合しています。茶殻にはお茶の樹木が吸収した二酸化炭素が蓄えられているため、茶殻をリサイクルした本製品はサッカー場1面あたり、大気中にある約4.3t-CO2の二酸化炭素を削減できる計算となります※2。さらに、黒ゴムチップの充填材と比較して表面温度の上昇を約7℃抑制することができます。

現在、ミズノ直営施設の学童保育施設「あそりーとAFTER SCHOOL」(東京都)のPlay Groundや常盤橋(東京都)開発エリアの一部、橿原運動公園(奈良県)に採用されており、環境に配慮するとともに、人工芝の快適な利用に貢献しています。

※1 茶殻リサイクルシステムhttps://www.itoen.co.jp/ochagara_recycle/

※2 ヤナコHCNコーダー MT-700HCN型(ヤナコ分析工業㈱製)により炭素量を測定

茶殻をリサイクルした人工芝

伊藤園 共同開発担当者様からのコメント(2020年当時)

お~いお茶などの茶系飲料を製造すると約63,200t(2019年5月~2020年4月)の茶殻が排出されます。

伊藤園は、茶殻を堆肥などに有効活用していますが、耕作放棄地増加などの要因で時代とともに堆肥の使用先である農地が減少しています。

そこで、50年・100年先を見据えて、茶殻の機能性を生かした畳の部材(茶配合ボード)や封筒などの紙製品にアップサイクルする「茶殻リサイクルシステム」を開発しました。

しかしながら、当時の茶殻リサイクルシステムの製品群にはスポーツ品がありませんでした。さまざまな効果が期待できるお茶を扱っていながら、健康を維持するスポーツ品の開発が行われていないことをミズノ様にお伝えしたところ、親身に相談に乗ってくださり、「Field Chip G (GreenTea)」を共同開発するに至りました。

また、「Field Chip G」を共同開発するに当たり、ミズノ様の「より良いスポーツ品とスポーツの振興を通じて社会に貢献する」という企業理念、伊藤園の「茶殻リサイクルシステム」のコンセプトである「お茶の機能性をお客様の身近な製品へ活用する」という想い、両社の担当者の「地球環境に配慮した製品づくり」という熱い想いが合致したことも開発成功の要因と考えられます。

「Field Chip G」は、黒ゴムチップの充填材と比較して、ゴムチップ特有の匂いが無く、表面温度上昇抑制効果という機能性があります。

「Field Chip G」の施工事例が広がり、快適にスポーツを楽しんでいただける方々が増えることで、「お茶とスポーツの力」で環境・健康の両側面から世界の方々に幸せになっていただければと思います。

企業ユニフォームの取り組み

ミズノは、スポーツシーンで培った機能性を応用した企業ユニフォームを提供し、建設・製造・運輸業など、さまざまなワークシーンで快適な労働環境をサポートしています。近年の企業活動においては、従業員などの健康管理を経営的な視点で捉え、戦略的に実施する健康経営に取り組む企業が増えており、従業員のユニフォームにも安全性・快適性を重視する考えが広がっています。さらに、企業の環境配慮への取り組みを支援するため、リサイクルポリエステルや植物由来ポリエステルなどの環境に配慮した材料の活用や、使用済みユニフォームの回収リサイクルについても取り組んでいます。回収したユニフォームは、自動車内装材などの産業資材やポリエステル繊維として再生利用されています。

植物由来原料「Pebax®Rnew®」を使用したシューズ

ミズノは、持続可能な植物由来原料「Pebax®Rnew®」を使って生産した「WAVE PLATE」を、複数のモデルのシューズで10年以上展開しており、現在までに全世界で累計1,000万足以上販売しています。

一般的な石油由来原料を使用した製品と比較して、累計4,700t-CO2以上のCO2排出量削減を達成することができ、環境負荷の低減と機能性の両立を実現しています。

写真:シューズ
写真:シューズ
写真:シューズ

環境に配慮した原材料の研究開発

ミズノは、石油由来の原材料に代わる非石油由来の原材料について研究開発を実施しています。なかでも、植物性由来の原材料として有力な候補と考えているセルロースナノファイバーなどのナノ材料の研究開発を行っています。

今後の課題

  • ミズノの事業活動全体のCO2排出量のうち、その他の間接的な排出であるScope3の占める割合は約97%です。特に「購入した製品・サービス」が全体の80%を占めるため、製品を通じたCO2排出量の削減が重要になってきます。今後はCO2排出量の低減に向けた製品の企画開発を推進します。