2024年度ミズノスポーツライター賞受賞者決定

公益財団法人ミズノスポーツ振興財団では、1990年度から「ミズノ スポーツライター賞」を制定しており、2024年度で35回目を迎えます。この賞は、スポーツに関する報道・評論およびノンフィクション等を対象として、優秀な作品とその著者を顕彰するとともに、スポーツ文化の発展とスポーツ界の飛躍を期待し、これからの若手スポーツライターの励みになる事を願い制定したものです。
3月3日(月)、グランドプリンスホテル高輪で選考委員会を開催し、受賞作品および受賞者を以下の通り決定いたしました。

受賞者

ミズノスポーツライター賞 最優秀賞 『パラリンピックと日本人 アナザー1964』(小学館) 稲泉 連 氏
ミズノスポーツライター賞 優秀賞 『暗躍の球史 根本陸夫が動いた時代』(集英社) 髙橋 安幸 氏

2024年度ミズノスポーツライター賞

顕彰の対象は、年間を通じて発行、出版、発表された新聞、雑誌、単行本に掲載された個人、またはグループで書かれ、発表されたスポーツ報道やスポーツ評論、ノンフィクション等。あらゆるスポーツには色々なドラマが生まれ、人々に感動を与えるものが多い。スポーツをテーマにした新聞や雑誌の記事、単行本、テレビやラジオの報道はあふれるほど国民の眼、耳に届く。これらスポーツの素晴らしさを表現して書くライターの業績を顕彰するのがスポーツライター賞である。スポーツ文化の発展とスポーツ界の飛躍を期待し、これからの若手スポーツライターの励みになることを願い創設した。

<対象者>

  • 日本人および日本在住の外国人

<表彰内容>

  • 最優秀賞 1名
    賞状・トロフィー・副賞 100万円
  • 優秀賞 1~3名
    賞状・トロフィー・副賞 50万円

ミズノスポーツライター賞 最優秀賞

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稲泉 連 氏

『 パラリンピックと日本人 アナザー 1964』(小学館)

この度はミズノスポーツライター賞最優秀賞に選んでいただき、ありがとうございます。受賞の知らせを受けた際、この本の取材・執筆に集中していた時の気持ちを思い返し、その後、喜びが胸に溢れました。1964年のパラリンピックについて貴重な証言を聞かせて下さった方々に、まずはあらためてお礼を申し上げます。
日本の戦後史に東京オリンピックの年として刻まれる1964年の秋、もう一つの国際的なスポーツ大会が代々木の織田フィールドで開かれました。日本の障害者スポーツの歴史の一つの原点となったこの「1964年のパラリンピック」には、53人の日本人選手が参加しました。リハビリテーションといった概念もほとんど知られていなかった当時、療養所や病院から突如として集められた選手たちは、スポーツとは縁のない生活を送っていた脊髄損傷の人たちでした。
当時の出場者、パラリンピックの招致に力を尽くした中村裕医師の意志を継ぐ人たち、この大会をボランティアとして見つめた「語学奉仕団」の方々……。多くの人たちの証言を聞きながら、私はこれまでほとんど語られてこなかった戦後史の一面に、確かに触れているという思いを抱きました。
「1964年のパラリンピック」がどのような人たちの、どのような思いによって行われたのか、そして、当時の日本社会や障害者をめぐる状況にどんな変化をもたらしていくことになったのか。当時の大会をめぐる物語は2021年の東京パラリンピックを経て、現代の私たちの社会にも様々な問いを投げかけていると思います。
最後に、本書に光を当ててくださった選考委員の皆様、また、この本を世に送り出してくださった小学館の担当者の方々に感謝します。

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ミズノスポーツライター賞 優秀賞

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2024年度 選考委員

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    委員長 河野 通和

    前「ほぼ日の学校長」、『中央公論』『婦人公論』『考える人』元編集長

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    委員 上治 丈太郎

    (公財)日本スポーツ協会 評議員

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    委員 長田 渚左

    ノンフィクション作家

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    委員 杉山 茂

    スポーツプロデューサー、元NHKスポーツ報道センター長

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    委員 田中 雅美

    スポーツコメンテーター

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    委員 水野 英人

    (公財)ミズノスポーツ振興財団 副会長

※所属、役職等は2025年3月3日現在のものです。