ミズノの木製ベースボールバットは、職人が丁寧に削りながら微調整を繰り返し製造しています。一見問題ない木材でも削る過程で木の節が現れることがあります。これらは使用時に節からバットが折れる可能性があるため、製品として販売できず、木バット不適格材となり通常廃棄されていました。

ミズノではこうした廃棄物を削減するため、木バット不適格材の有効活用を進めています。

このたび、同不適格材約200本を、高校野球発祥の地である豊中市(大阪府)に寄付を行いました。市民向けイベントで子どもたちのバット塗装体験に活用いただきました。また併せてミズノテクニクスから技術者を派遣し、バット削りの実演を行うことで、さまざまな職業を知り将来の選択肢を広げるキャリア教育の機会創出、廃棄物削減による環境負荷の低減というサステナビリティ活動につなげています。

ミズノは今後も様々なパートナーと連携し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

子どもたちに大人気の新幹線が、子ども用の野球バットに生まれ変わりました。

JR東海グループでは、廃車となった東海道新幹線の車体から出る大量のアルミニウムをリサイクルする手法を確立し、特許を取得しました。この『東海道新幹線アルミ』はアルミニウムを新製する場合に比べ、CO2排出量を約97%低減する特長があり、同グループではそのさらなる活用先を模索されていました。

一方、ミズノでは、2050年カーボンニュートラルの実現にむけて、様々な環境負荷低減の取り組みを推進しており、特に製品そのものの環境負荷低減が求められていました。

JR東海グループとミズノ、それぞれの課題を持った両社が「夢を追いかける少年少女を応援していきたい」という思いの下で協力し、東海道新幹線のリサイクルアルミニウムを原材料とする子ども用アルミニウムバットを開発しました。

ミズノは、持続可能な社会の構築に向けて「2050年 カーボンニュートラル」の実現を目指しています。

その取り組みの中で、これまでに開発した、フルマラソンにも使用可能なパフォーマンスランニングシューズの機能をそのままに、環境への負荷を低減したシューズを生み出すことを目指して「WAVE NEO COLLECTION(ウエーブネオコレクション)」の「WAVE NEO WIND(ウエーブネオ ウインド)」、「WAVE NEO ULTRA(ウエーブネオ ウルトラ)」 を企画・開発しました。これらのシューズは、原材料にリサイクルポリエステルや植物由来材料など、環境に配慮した素材を使用することでCO2排出量を抑制しています。23年8月発売の新色ブラックカラーモデルではアッパーニット材料に、原料自体に染料を混ぜて着色した原着糸を使用することで染色工程の水使用も削減し、環境負荷を低減しています。

野球グラブはプレイヤーにとってできれば長く付き合いたい道具の一つですが、長年使い続けていると汚れ、ほつれ、破れなど劣化が生じます。しかし、修理など手入れをすれば、愛用のグラブを長く使い続けることができます。

ミズノは、1977年からグラブの損傷箇所を補修するリペア活動を行っています。クラフトマンが出張して修理の対応をするワークショップ活動も展開しています。1978年から米国でも同活動を開始しました。
また近年、日本においては野球スパイクの修理も手掛けています。

こうしたリペア活動は2022年4月から2023年3月までの期間でグラブで約2,200件、スパイクで約2,500件実施し※1、これにより約1.8トン※2の廃棄物削減に貢献できたと考えています。

※1 日本におけるリペア件数
※2 ミズノ調べ 

ミズノの主力製品の一つが野球グラブです。

良質な革から弾力性や耐久性などを考慮し、野球グラブの各部位に適したパーツを切り出す、革の品質へのこだわりと、熟練のクラフトマンによるモノづくりが多くのプロ野球選手の支持を得ています。

しかし、素材のシワやキズなどで、野球グラブとしては使用できない革が未利用のまま大量に残ってしまうことが一つの課題でした。

そこでミズノでは、それらの残革を財布や名刺入れなどの小物類に生まれ変わらせて販売する活動を続けています。もともと良質な革であることから、野球愛好者だけではなく、幅広い方々に好評をいただいています。

ミズノは1991年から地球環境保全活動に取り組んでいます。リサイクルの推進、廃棄物の削減を通じて、地球環境を守り、豊かな地球環境を次の世代に引き継いでいきたいと考えています。

ミズノグループのミズノテクニクス養老工場はミズノの主力事業である野球品、ゴルフ品等の生産を行っています。同工場はミズノの技術力を支える総本山に位置付けられ、経験豊富なクラフトマンがトップアスリートのパフォーマンスを支える商品を日々生み出し続けています。

2023年1月、同工場で最大の棟であるゴルフ製造棟に太陽光パネルを設置しました。
年間約40万kwを発電し、ゴルフ等製品の製造工程の電力として利用しています。

ミズノは2050年にカーボンニュートラルの実現を目指しており、環境負荷の低い材料や製造工程の採用、リサイクルの推進に加えて、再生可能エネルギーの利用拡大も進めています。

優れた製品を生み出すだけではなく、そのプロセスが環境に与える影響にも注意を払い、持続可能な社会の実現に向けて挑戦を続けています。そしていつまでも、誰もがスポーツを楽しめる豊かな地球環境を守り、次の世代に引き継ぎたいと考えています。

ミズノは、持続可能な社会の構築に向けて「2050年 カーボンニュートラル」の実現を目指しています。

その取り組みの中で、これまでに開発した、フルマラソンにも使用可能なパフォーマンスランニングシューズの機能をそのままに、環境への負荷を低減するシューズを生み出すことを目指して「WAVE NEO COLLECTION」の「WAVE NEO WIND(ウエーブネオ ウインド)」、「WAVE NEO ULTRA(ウエーブネオ ウルトラ)」 を企画・開発しました。これらのシューズは、原材料にリサイクルポリエステルや植物由来材料など、環境に配慮した素材を使用することでCO2排出量を抑制し、またアッパーニット材料を無染色とすることで水資源を保全し、環境負荷を低減しています。

シンガポールはアジアの都市の中でも環境問題への取り組みが熱心な都市の一つとして知られています。その限られた国土の環境を守るため、2019年に、2030年までに廃棄物を30%削減することを目指すと発表しています。
ミズノシンガポールでは、国の機関であるSports Singapore が進めるシューズリサイクルの取り組みに賛同し、スポーツ業界の各ブランドや得意先の方々と共に資源の有効活用を推進しています。

使用しなくなったシューズを集め、Sports Singaporeを通じて、それらを回収・粉砕・加工し、公園のフィットネススペースや陸上トラック等の床材として再利用する活動を推進しています。
Sports Singaporeではこの取り組みを2021年7月から開始しています。※1

※1 2021年度のリサイクル目標:約17万足

ミズノは、布団などから回収したリサイクルダウンを採用した「ダウンジャケット」を販売しています。

ライフスタイルカテゴリーの新製品ダウンジャケットを企画するにあたり、できる限りの環境負荷の低減を検討していました。そんな中、寝具等の製造・販売を行う(株)丸八真綿がダウンをリサイクルされていることを知り、新製品に採用することとなりました。

具体的には、ジャケットの中綿に丸八真綿が布団などから回収、洗浄したリサイクルダウンを80%以上使用しています。丸八真綿が長年に渡り築き上げてきた素材の品質管理プロセスを経て、高品質なダウン素材として生まれ変わっています。

この協業により、不要となった布団の焼却時に発生するCO₂の発生を抑え、環境負荷低減、また循環型社会の構築に貢献したいと考えています。

オーストラリアでは年間1億1,000万足のシューズが生産国から輸入され、その内2,500万足がスポーツシューズです。スポーツシューズの内、リサイクルされているのはわずか1%程度と言われています。

地球環境保護に貢献したい、そんな想いからミズノオーストラリアは、オーストラリアスポーツ用品協会(ASGA:Australian Sporting Goods Association)とスポーツ業界の各ブランドと連携し、Tread Lightly(トレッド・ライトリー)と名付けたリサイクルプログラムに参画しています。

この取り組みは、不要になった使用済みシューズをブランドやメーカーを問わず回収・破砕処理し、再生原料としてリサイクルするものです。再生された原料はトレーニングジムのマット・店舗のフローリング・公園の遊具などの素材として生まれ変わり、廃棄物の削減・環境負荷の低減に貢献しています。
これまでに10万足、32トンを超えるシューズを回収しています。
※2021年9月時点