旧ミズノ淀屋橋店 柱・天井梁

柱・天井梁

1階売場天井梁と2階売場柱と天井梁

1階売場天井梁
2階売場柱と天井梁

柱の数と梁の数、どちらも通常よりかなり狭い間隔で作られています。
これは関東大震災直後に設計されたため、耐震性を慎重に考慮して設計したと考えられます。加えて、当時は鉄筋コンクリートの建物が建てられてまだ20~30年程度の歴史しかなかったので、強度や耐久性についても未知数の部分が多かったのでしょう。そのために安全率を高めに設定したことで、梁と梁の間隔も短めに設計したのだと推測されます。
しかし実際のところ、当時のコンクリートは川の玉砂利が使用され、砕石を用いている現代のコンクリートよりも良質かつ高強度なのです。
また、梁にはハンチと呼ばれる柱にとりつく梁端部が斜めになって、他の部分より大きく太く設計されています。これは揺れに対する強度を高めると同時に、店舗空間だけに梁下の高さを少しでも高くしたいという設計時の想いが反映されています。

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