効率的に筋肉を保温するサーマルチャージ設計が、睡眠時に与える影響に関する研究を実施

効率的に筋肉を保温するサーマルチャージ設計が、睡眠時に与える影響に関する研究を実施

日本では「睡眠で十分な休養が取れている」と回答する割合が8割以下に低下しており、睡眠の質の向上が重要視されるようになってきました。近年、睡眠の質向上には入眠時の体温調節や生理リズムが重要とされ、中でも皮膚温や発汗などに直接影響する寝衣(しんい)が、寝具同様に注目されています。
ミズノでは、総合スポーツ用品メーカーとしての技術やノウハウを新たに睡眠領域へ展開し、「スポーツテクノロジーで睡眠をもっと快適にする」をコンセプトに、すべての生活者の睡眠パフォーマンス向上をめざしてきました。
今回は、効率的に筋肉を温めるミズノサーマルチャージ設計のウエアが、睡眠調査や生理応答に及ぼす影響を検証するため、福岡大学スポーツ科学部の道下教授との共同研究に取り組みました。

サーマルチャージ設計(大きな筋肉部のみに発熱素材を使用する設計)

共同研究の目的と共創プロセス

入眠前後の加温が睡眠中の深部体温の低下を促進し,睡眠の質の向上につながる(Kräuchi K, et al. Nature, 1999)という先行研究に注目しました。本研究の目的は、効率的に筋肉を保温するミズノサーマルチャージ設計が、睡眠の質や生理応答にどのような影響を及ぼすのかを明らかにすることです。今回も福岡大学との連携・協力協定に基づき、ミズノ製マットレスが睡眠に与える影響の検証でも共同研究に取り組んだ、同大学スポーツ科学部の道下竜馬教授との共創となりました。
ミズノ製フィジカルサポートマットレス(評価品)が睡眠に与える影響に関する研究を実施

研究の概要

今回の研究では、睡眠障害のない若く健康な男性12名を対象に、一般的なウォームアップパンツと、大腿(だいたい)四頭筋や腓腹(ひふく)筋といった下肢の大きな表層筋、ハムストリング部などにブレスサーモを配置したミズノサーマルチャージ設計のウォーマーパンツを、それぞれ2泊3日使用する滞在型実験を実施しました。脳波や深部体温などの客観的指標に加え、起床時の睡眠感を評価する睡眠調査や起床時の気分についても測定・評価しました。

実験結果

「ミズノサーマルチャージ設計」のパンツを着用した場合、一般的なウォームアップパンツに比べて寝つくまでの時間が短くなる傾向がみられました。これは、就寝前に下肢がしっかり温められていること、メラトニンの分泌に変化が表れていることが関連していると考えられます。また、睡眠前に身体が保温される一方、睡眠中は皮膚温および深部体温が大きく低下する傾向が見られており、スムーズに身体の熱が外に出ていることも確認されました。さらに、起床時の睡眠感を評価する睡眠調査票(OSA-MA)のスコアから、起床時の気分や睡眠時実感に明確な差が出ました。加えて、起床直後の気分を測定する心理検査(POMS2)からは、「ミズノサーマルチャージ設計」の方が起床後の気分やコンディションについて良好な傾向が確認されました。

共同研究の成果

実験の結果、ミズノサーマルチャージ設計を採用したウォーマーパンツは、一般的なウォームアップパンツに比べて主観的な睡眠の質に加え、起床後の気分やコンディションについて有効な可能性が示されました。つまり、寝衣は就寝時の快適性だけではなく、より良い睡眠に導く機能的な役割も担えるということです。これにより、ミズノサーマルチャージ設計のウォーマーパンツにも、日常生活におけるコンディションとの関連が示唆されました。

睡眠脳波

唾液中メラトニン濃度

就寝前の⽪膚温・深部体温と変化量

気分プロフィール検査(POMS 2)

共同研究の成果を学会で発表

2026年7月には、本共同研究の成果を睡眠学会で発表しました。客観的なデータをもとに、大腿四頭筋や腓腹筋といった下肢の大きな表層筋、ハムストリング部などにブレスサーモを配置したミズノサーマルチャージ設計のウォーマーパンツ着用時の睡眠に関する検証結果を、広く発信してまいります。

睡眠不足は日中のパフォーマンス低下や気分の落ち込みにとどまらず、長期的には健康リスクにもつながることが知られています。
ミズノは、人生100年時代と言われる中、運動と同じように睡眠の大切さを捉えています。すべての生活者が24時間持続的に健康的なパフォーマンスを発揮できるよう、今後も「スポーツテクノロジーで睡眠をもっと快適にする」の実現に向け、睡眠サポートアイテムを提供してまいります。

効率的に筋肉を保温するウエア設計による生理的影響の研究を実施