「はかる」「ためす」のプロセスを加速させるゴルフ開発拠点を開設
ミズノでは2023年に、お客さまに新たなフィッティング体験を提供するとともに商品開発スピードの高速化の実現を目指すべく、兵庫県西宮市にあるよみうりカントリークラブにゴルフ開発拠点「Mizuno Research and Performance Center(以下:MRPC)」を開設。フィッティング施設の設置とゴルフロボットの導入を実施しました。
商品開発のさらなる高速化と業務効率化を実現
大阪本社隣接地にイノベーションセンター「MIZUNO ENGINE(ミズノエンジン)」が誕生したことで、ミズノの多くのプロダクトにおいて「はかる」「つくる」「ためす」の商品開発プロセスが加速しました。
クラブやボールといったゴルフ関連商品の開発も加速しましたが、ロボットテストを含めたテスト環境が岐阜県養老郡にあったため、開発スタッフはテストのたびに出張する必要がありました。
そこで「MIZUNO ENGINE」から約1時間程度の兵庫県西宮市にテスト環境を整えることで、商品開発プロセスがこれまで以上に加速し、同時に業務効率も大幅に向上することができました。
ロボットテスト条件の拡大を実現
商品開発において重要なロボットテストは岐阜県養老郡にあるミズノテクニクス内の狭いスペースでしか実施できず、テスト内容も限られていました。しかし今回、MRPCの広大な練習場内にロボットを設置したことで、従来よりもヘッドスピードを速くしたり※1、スライスさせることも可能になり、テストの幅が広がりました。
※1 従来のヘッドスピードは約43m/s以下、MRPCでは48m/s程度も可能。
フィッティングの充実
従来のクラブフィッティングは、インドア施設や低反発ボールを使用する練習場が主な会場でした。しかし、MRPCでは屋外でプロゴルファーと同じ環境、ボール、測定器を使用してクラブフィッティングができます。これは、クラブフィッティングの体験そのものに新たな価値を創出することになりました。
すでに2023年10月から、主によみうりカントリークラブメンバーさまを対象とした「極フィッティングオーダー会」を6回開催しており、参加したお客さまからの受注もいただいています。今後は、月1回のペースで一般のお客さまも参加していただける「極フィッティングオーダー会」を開催していく予定です。
開発拠点にとどまらない多角的な活用
MRPCは単なる開発拠点にとどまらず、さまざまな活用方法を検討しています。プロゴルファーを招待して新商品クラブやボールの実打データを収集したり、ミズノスクールインストラクター向けの試打勉強会を開催するなど、マーケティングや人材育成にも活用しています。
これからもミズノゴルフは、開発の起点となる「MIZUNO ENGINE」とMRPCをリンクさせながら「はかる」「つくる」「ためす」の商品開発プロセスを高速回転させることで新たなイノベーション創出やプロダクト開発に取り組んでいきます。