ミズノは、一般社団法人日本野球機構(NPB)に供給する統一試合球の包装資材に湿気(水分)と光からボールを守る『GL BARRIER(ジーエル バリア)』を2022年シーズンから採用します。

これまで統一試合球の包装は、保管時の温度、湿度の影響を最小限にし、紫外線の影響による変色を防ぐため、アルミ箔と透明フィルムの2つの資材を使用していました。今回、包装資材に『GL BARRIER』を採用することで、アルミ箔を使用せずに同等以上の状態でボールを保つことができます。これにより、従来の包装資材と比べて、CO2の排出量を年間約1.7トン削減※1できる見込みです。

※1 原料採掘~使用後の廃棄まで(凸版印刷株式会社、ミズノ調べ)

今後、ミズノが製造、販売するアマチュア野球向け硬式球の包装資材も、『GL BARRIER』に順次変更する予定です。

シンガポールはアジアの都市の中でも環境問題への取り組みが熱心な都市の一つとして知られています。その限られた国土の環境を守るため、2019年に、2030年までに廃棄物を30%削減することを目指すと発表しています。
ミズノシンガポールでは、国の機関であるSports Singapore が進めるシューズリサイクルの取り組みに賛同し、スポーツ業界の各ブランドや得意先の方々と共に資源の有効活用を推進しています。

使用しなくなったシューズを集め、Sports Singaporeを通じて、それらを回収・粉砕・加工し、公園のフィットネススペースや陸上トラック等の床材として再利用する活動を推進しています。
Sports Singaporeではこの取り組みを2021年7月から開始しています。※1

※1 2021年度のリサイクル目標:約17万足

ミズノは、サステナビリティ活動の一環としてシューズボックスを100%リサイクル紙を使用したものに2021年11月から順次切り替えています。対象は、全世界の各カテゴリーのシューズで、これにより従来のシューズボックスに比べて、CO2の排出量を年間約160トン削減できる見込みです。

※自社調べ

ミズノは2021年度から「環境保全」「スポーツを通じた心身の健康」「人間性の尊重」をサステナビリティ活動の戦略領域に位置づけ、取り組みを強化しています。「環境保全」領域においては、2050年にカーボンニュートラルの実現を目指しています。

ミズノの主力商品カテゴリーの一つであるシューズのパッケージに100%リサイクル紙を使用することで環境負荷の低減、持続可能な循環型社会の構築に貢献します。

ミズノは、布団などから回収したリサイクルダウンを採用した「ダウンジャケット」を販売しています。

ライフスタイルカテゴリーの新製品ダウンジャケットを企画するにあたり、できる限りの環境負荷の低減を検討していました。そんな中、寝具等の製造・販売を行う(株)丸八真綿がダウンをリサイクルされていることを知り、新製品に採用することとなりました。

具体的には、ジャケットの中綿に丸八真綿が布団などから回収、洗浄したリサイクルダウンを80%以上使用しています。丸八真綿が長年に渡り築き上げてきた素材の品質管理プロセスを経て、高品質なダウン素材として生まれ変わっています。

この協業により、不要となった布団の焼却時に発生するCO₂の発生を抑え、環境負荷低減、また循環型社会の構築に貢献したいと考えています。

バドミントンの公式戦で使用されるシャトルは、通常天然の水鳥の羽で作られたものが使用されています。
この天然素材を使用したシャトルの製造工程では羽根部分の「洗浄・消毒・脱色」を行うために大量の水が必要です。また耐久性が低く、成人男子の大会では打撃時の衝撃により数回のラリーでシャトル交換をする必要があります。

これらの課題を解決するために、長年、人工のシャトルの開発が進められてきました。人工のシャトルは、天然素材のシャトルに比べて耐久性が約2倍※1あり製品寿命が長くなります。また、人工のシャトルを作る過程では「洗浄・消毒・脱色」の工程がなく、水の使用量を削減することができます。

しかしながら、人工のシャトルの飛行性能は天然素材のシャトルとは特性が異なる為、あまり普及してきませんでした。

従来、スポーツ用の義足板バネ(ブレード)は、記録の更新や競技会での順位を競うトップアスリート向けのものばかりでした。
歩くことを目的にした日常用義足では走れない上、走ることを可能にするスポーツ用義足板バネは、高価でメンテナンスや調整が難しいとされています。そのため一般の下肢切断者は、走る動きを伴うスポーツを楽しむことを諦めるしかないのが現実でした。

そんな中、2021年の国際大会では、ミズノと総合福祉機器メーカーの今仙技術研究所が共同開発したトップアスリート向けスポーツ義足板バネ「KATANAΣ(カタナシグマ)」を履いた選手が出場し、日本の義足板バネ技術を世界に披露しました。さらにトップ選手向け義足板バネを開発した際に得られたノウハウを生かし、義足を装着して初めて走る人を対象としたエントリー層モデル「KATANAα(カタナアルファ)」を開発しました。「KATANAα」は日常用義足から簡単に交換できる上、従来のスポーツ用義足板バネよりもリーズナブルな価格を実現しています。これにより下肢切断者も気軽に走る動きを伴うスポーツを楽しめるようになります。

ミズノが管理・運営している足立区総合スポーツセンター(東京都足立区)には、障がいの有無に関係なくスポーツを楽しめる場所「スペシャルクライフコート」があります。

スペシャルクライフコートとは、オランダの元サッカー選手ヨハン・クライフ氏が設立した「ヨハン・クライフ財団※1」が世界各国に設置しているバリアフリー対応の多目的スポーツ施設で、アジア圏では足立区※2総合スポーツセンターに初めて設置されました。

※1 子どもにスポーツを楽しむ機会を与えることを目的として、オランダの元サッカー選手ヨハン・クライフ氏が1997年に設立した財団
※2 足立区は、2017年からオランダ連携事業「Game Changerプロジェクト-パラスポーツで社会を変える-」プロジェクトを開始しており、パラスポーツの力を活用して地域における社会課題の解決をはかる取組を進めています。

江戸川区は、障がいのある方のスポーツ実施率向上を目指し、パラスポーツの先進国であるオランダを参考に「オランダクラブ」事業を展開し、継続的に運動ができる教室事業などを実施しています。

ミズノは、管理・運営をしている江戸川区総合体育館において、障がいのある方でも継続的に運動ができるプログラムを提供しています。
障がいの有無に関係なく、小学生以上であれば参加ができるボッチャレベルアップ教室や、障がいのある方が参加できる、なかよし運動教室、エアロビクス、水泳、バスケットボールの教室を開催しています。
講師は、障がいのある方を長年指導したり、特別支援学校教諭の方など、指導に実績を持つ方ばかりで、現地に勤務するミズノスポーツサービス株式会社のスタッフも障がいのある方にスポーツを楽しんでいただくため、「初級障がい者スポーツ指導員」の資格を取得しています。

ミズノは、地域と一体となって、施設におけるスポーツ教室などの場の提供と、それらをサポートする障がい者スポーツ指導員の活動を通じて、いつでも、障がいの有無に関係なく誰もが、自由にスポーツを楽しめる豊かな未来を育んでいきます。

2020年に実施されたWHO(世界保健機構)の調査によると、成人の4人に1人、若者の5人に4人が十分な運動や身体活動を行えていないという結果が出ています。
コロナ禍によるテレワークの増加などにより、座ったまま過ごす時間が長い生活や運動不足の日々が続くと、年齢や世代に関係なく健康に悪影響を及ぼします。企業も社員の運動不足による健康悪化を懸念し、健康経営の一環として自宅やオフィスで簡単にできる運動を社員に提供したいというニーズがありました。

こうした社会のニーズに応えるべく、私たちはスポーツ品開発で得た豊富な知見を生かし、特別な道具や場所を必要とせず、わざわざ時間をとらなくても運動ができる「ながら運動」を開発しました。ミズノの「ながら運動」は、仕事をし“ながら”、生活し“ながら”など、日常生活の中で行える簡単なエクササイズが200以上揃っています。運動とは縁遠い日常生活を送っている人でも、気軽に楽しみながら参加できる内容になっています。

寒い季節になるとおうちでの冷え対策が必要です。
以前よりも在宅時間が増えた方も多く、家の中でたとえ一人であっても暖房をつけてしまうことが多いのではないでしょうか。
昨今は原油価格高騰で、灯油やガス、電気などの光熱費のさらなる負担の増加が見込まれます。
そんな中、ミズノは吸湿発熱素材を使用した「ブレスサーモ」の着用を提案しています。

「ブレスサーモ」は、繊維が水分を吸うと発熱する仕組みに着目したことから生まれました。人の身体からは常に微量の水蒸気(水の分子)が発散しています。これをミズノ独自の開発により大量の水分子を吸着できるように改良された合成繊維が吸着、発熱するため、高い発熱力を誇っています。

アンダーウエア、ソックスなど多様な商品に展開され、屋外だけではなく、屋内においても着用されている方に温かさを提供します。

CO2削減が叫ばれ、また原油価格高騰などによる家計への負担を抑制したいというニーズに対して、ミズノは「ブレスサーモ」の着用を推奨し、暖房に過度に頼らないエコな暮らしを提案しています。